今回は「お正月」の英語表現について見ていきましょう。
皆さんはお正月と聞いて、何を思い浮かべますか?
お節料理” a three-layered box of New Year’s cuisine”、門松” a pair of New Year’s decorations, mainly consisting of pine and bamboo, placed at the entrance to welcome a mountain god”、しめ飾り” New Year’s sacred straw, hung at the entrances of our homes”、鏡餅” two layers of round rice cakes”等々、日本特有のいろんな物が思い浮かびますよね!
では、なぜお正月を盛大にお祝いするのでしょうか。
それは、年神さまと呼ばれる神様を家にお迎えするためです。年神さまは私たちに年齢を一つプレゼントしてくれる、とってもありがたい神様です。歳を重ねるごとに幸せも増えていくと良いですね。
さて、今回は以下の翻訳にトライしてみましょう!
日本人は、特に新年の最初の3日間を盛大にお祝いします。それは、古い年をきれいに洗い流し、陽気に新しい年をお迎えしたいからです。
「お正月」は英語で?

お正月は英語で” the New Year’s Holidays”と言います。「〜休み」と表現したい時は”the〜Holidays”と定冠詞を付けて表現します。例えば、クリスマス休みのことを”the Christmas Holidays”と言います。
では、元旦は何と表現すれば良いでしょうか。元旦は単純に” New Year’s Day”と定冠詞無しで表現できます。
また、三が日のことを“the first three days of the new year”と表現できますので、「特に新年の最初の三日間をお祝いする」を英訳する際は、カンマと” especially”を補って、” celebrate the New Year’s Holidays, especially the first three days of the new year”と表現すれば良いです。ちなみに、大晦日は”New Year’s Eve”と言います。
「きれいに洗い流す」を英語で言ってみよう!

「過去の辛かったことや、失敗を忘れ、帳消しにする。」という意味を持つ非常に便利なイディオムが英語にはあります。それが”wipe the slate clean”です。”slate“には「石板」という意味があります。東洋では紙が発達しましたが、西洋では石碑に文字を刻む文化がありました。そのため、昔は、記録を残すのに石板に筆記していたのですね。”clean the slate”と言っても同じ意味になります。
他に似たような意味を持つイディオムやフレーズに” Let bygones be bygones.”, “let go of it”, “make a fresh start”, “turn over a new leaf”等があります。それぞれ少しニュアンスが異なりますので、解説します。
・Let bygones be bygones.
こちらは「過去のことは水に流せ。」という諺です。”bygones”とはつまり「過去の不快な事」という意味です。「許可」の意味を持つ使役動詞の“let”を使うことで、「過去のことは過去のこととして許可しなさい。→(過ぎ去ったことは、もう良いじゃん。)」というニュアンスになります。
・let go of it.
こちらは何かを「手放す」際に使用され、物理的なものだけでなく、感情的なものや過去のことを手放す際にも使用されます。例えば、” It’s high time you let go of the past and looked ahead to the future.”(過去のことはもう忘れ、将来を見据えるべき時期だよ。)のように使用されます。
・make a fresh start
こちらは過去には言及していませんが、「新しいスタートを切る」といった意味です。日本語の「心機一転」に近いニュアンスです。例えば” I will make a fresh start at the new company.”(新しい会社で新しいスタートを切ります。)のように使用されます。
・turn over a new leaf
こちらは、「改心する」が近いニュアンスです。「何か失敗などをした時、それをきっかけに、次からは責任感を持ったより良い人になる」と言ったケースに使用されます。こちらは、「過去のことを帳消しにする」という意味の” wipe the slate clean”とは違い、「過去の過ちを悔いて、改心する」というニュアンスなので、例えば” When my boss let me off the hook after the mistake I made, I turned over a new leaf.”(上司が私の失敗を咎めず、見逃してくれた時、私は改心しました。)のように使用されます。
「陽気に」は英語で?

「陽気」な状態を表す単語に“exhilarating”があります。他にも近い意味を持つ単語に“uplifting”, ”amusing”, “cheerful”等があります。
”exhilarating”はまさに「ウキウキ」(very happy)な気分の時に使用されます。
”uplifting”は気分が高揚している時に使用されますので、必ずしも陽気とは限りません。
”amusing”は「笑い」を伴ったり、娯楽を提供する際に使用されます。日本語の「愉快な」に近いですね。
そして”cheerful”は「注目を集めるほど幸せな状態」または「楽観的」な時に使用されます。
今回は”exhilarating”を使用して”with an exhilarating state of mind”と翻訳しました。これで、「陽気な精神状態で」という意味になります。”exhilarating”を副詞にして”exhilaratingly”としてもほとんど同じ意味になります。
Japanese people enthusiastically celebrate the New Year’s Holidays, especially the first three days of the new year because we want to wipe the slate clean of the old year and welcome the new year with an exhilarating state of mind.
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はお正月の英語表現を学習してきました。西洋の国々はお正月よりもクリスマスを盛大にお祝いしますが、日本はお正月もクリスマスも盛り上がりますね!再度、日本人の「おおらかさ」はすごいと実感しました。それでは今年もおおらかな気持ちで、少しずつ英語を「楽しく、愉快に」勉強して行きましょう!
お正月 | the New Year’s Holidays |
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元旦 | New Year’s Day |
過去を帳消しにする | wipe the slate clean |
陽気に | with an exhilarating state of mind |